昨年、猛威をふるった新型コロナウイルスの変異株デルタ株も今年に入り、そのほとんどが変異株オミクロン株に置き換わったという数値が出ています。
デルタ株は無くなり、オミクロン株に対応した活動をしていけばよいのではと錯覚してしまいますが、実際のところはデルタ株の猛威は終わっておらず寧ろオミクロン株のせいで「コロナ慣れ」がおき感染症対策の意識が弱まる恐れがあります。
昨年、デルタ株の時点でワクチン接種の効力の期間が長くないことを言われていましたが、ワクチン接種が進むことで一時の収束に向けた数値の減少がみられました。しかしその減少の最中に発生したオミクロン株、その感染力の強さによって瞬く間に全国に広がりをみせました。
そして、なによりもこのデルタ株、オミクロン株、元を正せば新型コロナウイルスそのものが海外から入ってきた感染症であり、その変異株の原因になっているのが発展途上国でワクチン接種が行き届いていない国からになります。衛生環境が整っていない国から発生している状況下を考えれば主要各国が全面的に乗り出し、新しい変異株が発生しないよう水際作戦を考えなければデルタ株、オミクロン株に続く強力な変異株が誕生してもおかしくない可能性はあります。
改めていうとオミクロン株の猛威に隠れてデルタ株は生きています。それはオミクロン株という大きな存在が見えにくくしているだけで、デルタ株が身近にいることに変わりありません。再度、感染症対策に対する意識を持つことが必要です。
まるで津波のように第1波、第2波と押し寄せてくる状況において、震源地を鎮める作戦と感染した街の中で共存できる生活様式の見直しの判断が迫られています。